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犬の歯磨きのやり方|嫌がる子にも上手にするコツやおすすめグッズも紹介

犬も人間と同じように歯周病にかかりやすくなるため、定期的に歯磨きを行うことが大切。

本記事では、犬の基本の歯磨き、嫌がる子への歯磨きのやり方を解説します。

歯磨きを上手にするコツや、歯石がついている場合の対処法、おすすめの歯磨きグッズも紹介しているので、ぜひ犬の歯磨きがうまくできず悩んでいる方は参考にしてみてください。


目次[非表示]

  1. 1.犬の歯磨きは不要?しないとどうなる?
  2. 2.犬の歯磨きの頻度 
  3. 3.【基本編】犬の歯磨きのやり方
  4. 4.【嫌がる子編】歯磨きのやり方 
  5. 5.嫌がる子への歯磨きの注意点
  6. 6.歯石がついている場合の対処法 
  7. 7.犬の歯磨きを上手にするコツ
    1. 7.1.愛犬のペースに合わせる
    2. 7.2.ご褒美を与える 
    3. 7.3.落ち着いているときに歯磨きをする
  8. 8.犬の歯磨きの注意点
    1. 8.1.できたら褒めてあげる
    2. 8.2.犬用の歯磨きグッズを使う
    3. 8.3.力加減に注意する 
  9. 9.おすすめの犬用歯磨きグッズ  
    1. 9.1.歯磨きシート
    2. 9.2.犬用歯ブラシ
    3. 9.3.歯磨きジェル
    4. 9.4.歯磨きスプレー
    5. 9.5.歯磨きガム
    6. 9.6.歯磨きおもちゃ
    7. 9.7.歯磨きおやつ
  10. 10.犬の歯磨きで困ったらオンラインで獣医師に相談しよう
  11. 11.犬の歯磨きは歯周病予防のために歯磨きをしよう  

犬の歯磨きは不要?しないとどうなる?

犬の口腔内は、アルカリ性で歯周病の原因菌が繁殖しやすい環境のため、歯磨きが必要です。歯周病とは、歯と歯茎のすき間に歯垢や歯石がたまり、歯茎や顎の骨が炎症を起こす病気です。 
 
3歳以上の犬の80%は歯周病であるというデータ(※)もあり、重症化すると全身に細菌が回り、ほかの臓器に疾患が見られるケースもあるため注意しなければなりません。 
 
歯周病を予防するためには、歯磨きで歯垢や歯石を取り除く必要があります。歯周病のリスクは、年齢を重ねるほど高まるため、子犬のうちから歯磨きに慣れさせておくことが大切です。 


 
※“公益社団法人埼玉県獣医師会「歯周病のお話し」”参照 


犬の歯磨きの頻度 

犬の歯磨きの理想的な頻度は、1日2回程度(毎食後)といわれています。しかし、歯磨きを嫌がる子も多く、毎回磨くのはなかなか難しく、苦労している飼い主さんも多いでしょう。 
 
愛犬が嫌がる場合は、まずは3日かけて口全体を磨けるように習慣を付けてみてください。

歯についた歯垢は2~3日で石灰化して歯石になってしまうため、できるだけ3日に1度は歯磨きを行い、慣れてきたら徐々に頻度を増やしていきましょう。 


【基本編】犬の歯磨きのやり方

初めて犬に歯磨きを行う際は、まずは指や歯磨きシートなどを使って、歯や歯茎に触れることから始めましょう。

最初から歯ブラシで歯を磨こうとすると、警戒してうまく磨けなかったり、歯ブラシ自体を嫌いになってしまったりする可能性があります。 
 
歯ブラシで歯や歯口に触れることに慣れた後は、いよいよ歯磨きです。ここからは、基本の犬の歯磨きのやり方について解説するので、ぜひチャレンジしてみてください。 
 

  1. 歯ブラシは軽くペンを握るように持つ 
  2. 大きくて磨きやすい犬歯から磨き始める 
  3. 歯ブラシは歯と歯茎の境目に当てて45度くらいの角度で当てる 
  4. 小刻みに歯に対して横方向に磨いていく(力加減は自分の歯磨きをする強さの10分の1程度) 
  5. 奥歯、前歯も同様に磨いていく 

 
犬は、臼歯(きゅうし)と呼ばれる大きな歯が上顎に6本、下顎7本あります。上顎の大きな第4前臼歯は、歯石や歯垢が付きやすいため入念に磨きましょう。 


【嫌がる子編】歯磨きのやり方 

歯ブラシを嫌がる子は、時間をかけて歯磨きができる準備を行うことが大切です。

最初から歯ブラシで歯磨きするのではなく、徐々に口や歯に触れることに慣れさせていきましょう。 
 

  1. 口を指で触る 
  2. 口をめくって指で歯に触れる 
  3. 歯をゆっくり触る 
  4. 歯茎をゆっくり触る 
  5. 歯ブラシを歯に当てる 
  6. 歯ブラシでこする 

 
嫌がる子には、上記のステップで徐々に慣れさせていきます。一つひとつのステップができた際は、愛犬が気に入る歯磨きジェルや歯磨きおやつなどを与えて、しっかりと褒めてあげることがポイントです。 


嫌がる子への歯磨きの注意点

嫌がる子の歯を無理矢理磨いてしまうと、歯磨きが嫌いになってしまう可能性があるため、無理やり磨かないことが大切です。

まずは、指や歯磨きシートなどを使って歯や歯茎に触れるのに慣れてから、時間をかけて歯ブラシで歯磨きを行いましょう。 
 
愛犬が嫌がることを極力せず、ご褒美を使いながら歯磨きの時間をできるだけ楽しい時間になるように工夫をすることが大切です。 
 
また、子犬の時期は、乳歯から永久歯へと変わる時期なので、歯茎がデリケートな状態となっている可能性があります。また、成犬の場合、すでに歯垢や歯石によって歯茎が腫れていて痛みを感じている場合も考えられるでしょう。 
 
愛犬が嫌がる理由がないかも視野に入れ、どのように対応すべきか獣医師に相談するのがおすすめです。 


歯石がついている場合の対処法 

一度歯石がついてしまったら、動物病院で歯石を除去してもらいましょう。犬の歯石取りも人間と同じように、超音波の振動を利用して歯の表面及び歯周ポケットのなかに溜まっている歯垢や歯石の除去をスケーリングで行います。 
 
スケーラーを用いる歯石除去は、獣医師の獣医師的判断及び技術を持って行う診療行為(※)です。

歯石がついてしまった場合は、かかりつけの獣医師に相談しましょう。 
 


“農林水産省式「小動物獣医療等に関するよくある質問」”参照 

犬の歯磨きを上手にするコツ

犬の歯磨きは、初めはうまくいかない場合がほとんどです。ここからは、犬の歯磨きを上手にするコツを紹介します。


愛犬のペースに合わせる


歯磨きは、愛犬のペースに合わせてあげることが大切です。最初は歯に触れることから慣れさせていき、3日に1回、2日1回、1日1回と徐々に頻度を上げていくのがよいでしょう。 
 
最終的には、食後に毎度歯磨きを行うのが理想ですが、無理に行うと歯磨きの時間が嫌いになってしまいます。時間をかけて慎重に行うことが、後々上手に歯磨きができるポイントです。 



ご褒美を与える 


愛犬に歯磨きを覚えてもらう際は、ご褒美を与えるのがおすすめ。歯磨きは普段慣れていない部分に触れられることになるため、歯磨きを嫌がる子は多くいます。 
 
口に触れる、歯に触るなど小さなステップができたらご褒美を与えることで「できたらご褒美がもらえる」と学習してくれます。おやつを使って、歯磨きの時間が少しでも楽しい時間になるようにしましょう。 



落ち着いているときに歯磨きをする


歯磨きを上手に行うには、愛犬が落ち着いているときに行いましょう。愛犬が遊びたいときや、周りが騒がしい時間はなかなかうまくいかない時も多いです。

愛犬が穏やかに過ごしている時間を見計らい、興奮したらその時間は歯磨きをやめるようにしましょう。



犬の歯磨きの注意点

犬が歯磨きを嫌がらないように、以下の点に注意して歯磨きを行いましょう。



できたら褒めてあげる


歯磨きのステップを踏めるようになったら、褒めてあげることが大切です。「いい子!」「よし!」などポジティブな言葉を発し、ご褒美を使って「歯磨きを頑張ったらいいことがある」と覚えてもらいましょう。 



犬用の歯磨きグッズを使う


犬の歯磨きを行う際は、人間用の歯ブラシではなく、犬用の歯磨きグッズを使うことも大切です。

犬用の歯ブラシは、ヘッドの大きさやブラシの大きさなど、それぞれに合ったものが販売されています。 
 
人間用の歯ブラシは、ブラシが硬かったり、ヘッドの大きさが合わなかったりする場合があり、歯ブラシ自体を嫌がる可能性もあります。適切なものを選び、愛犬にストレスを与えないようにしましょう。 



力加減に注意する 


犬の歯磨きの際は、人間の歯を磨く力よりも10分の1程度の強さでやさしく磨く意識をしてあげましょう。人間と同じような強さで歯を磨いてしまうと、歯茎から血が出てしまう場合もあります。 
 
まずは、飼い主さん自身が歯ブラシが当たる強さや動かし方を練習してから、愛犬に行ってあげるとよいでしょう。 



おすすめの犬用歯磨きグッズ  

ここからは、おすすめの犬用歯磨きグッズを紹介します。


歯磨きシート


歯磨きシートとは、指に巻いて愛犬の歯を磨いたり、歯ぐきを拭き取ったりできるシート。直接指で歯の感触を確かめながら磨けたり、歯ブラシよりも磨きやすかったりすることから、愛犬にストレスがかかりにくいのが特徴です。 
 
歯ブラシでなかなかうまく磨くことができないという方や、歯磨き初心者の方は歯磨きシートを試してみるのがおすすめです。 



犬用歯ブラシ


犬用歯ブラシは、その名の通り犬のためにつくられている歯ブラシ。ブラシの毛がやわらかく、犬の歯が磨きやすいようなヘッドとなっているのが特徴です。 
 
犬用歯ブラシを選ぶ際は、愛犬に合った形状や持ちやすさを確認しましょう。また、噛んで壊れやすい素材でないか、指にはめるタイプなら取れやすい素材でないかなどをチェックし、飲み込むリスクが少ないものを選ぶのがおすすめです。
 


歯磨きジェル


犬用の歯磨きジェルは、犬用の歯磨き剤です。愛犬が好む風味がついており、ジェルを舐めさせることで歯磨きに慣れやすくなるのが特徴。歯磨きジェルの多くは、食べられる素材でできているため、すすぎ不要なのもうれしいポイントです。 



歯磨きスプレー


歯磨きスプレーは、噴射型のデンタルケア用品。殺菌・抗菌成分が含まれており、口臭 予防できるのが特徴です。

歯磨きジェルよりも使いやすく、愛犬の口に吹きかけるだけの手軽さもポイント!



歯磨きガム


歯磨きガムは、愛犬が噛むことによって、歯垢や汚れを落とすことが期待できるデンタルアイテム。歯磨きがなかなかうまくいかない方は、歯磨きガムを併用することで、落としきれなかった汚れをある程度落とすことができるでしょう。 
 
歯磨きガムは種類が豊富にあり、硬さが違うもの、風味が違うもの、原料が違うものなどがあります。毎食後のおやつとして与えれば、歯磨きの負担を軽減できるでしょう。 



歯磨きおもちゃ


歯磨きおもちゃは、噛んで歯磨きができるおもちゃのこと。特殊な形状をしたおもちゃやロープなどを噛むことによって、物理的に歯垢が取れる仕組みです。遊びの一環として歯磨きおもちゃを与えることで、毎日の歯磨きの負担も軽減できるでしょう。 



歯磨きおやつ


歯磨きおやつとは、歯磨きのケアが同時にできるおやつのこと。おやつを噛むことで、歯の表面の汚れを物理的に落としてくれるのが特徴です。 
 
おやつやご褒美の際に使うことで、効率的に歯垢や汚れを除去できるため、歯磨きが苦手な子でも始めやすいデンタルケアです。


犬の歯磨きで困ったらオンラインで獣医師に相談しよう




SAISONのペットオンライン診療は、獣医師にオンライン相談できるサービス。犬の嘔吐や下痢など気になる症状のお悩み相談にも対応しており「動物行動学」の観点から、なぜそのような行動をとるのか要因を分析して、改善に取り組む診療方法を提案します。 
 
【以下のようなお悩みに対応】 
・犬が嘔吐した 
・ほかにも気になる症状がある 
・元気はあるけど病院に連れていくべき? 
・嘔吐を繰り返す 
・普段のしつけ、これであってる?


まずは、愛犬がどのような状態なのかしっかりカウンセリングを行い、プランを一緒に検討できるのもポイント。動物病院へ通院するかをオンラインで事前に判断してもらえるので、犬にストレスもかけずに診察を受けることが可能です。 


 ※オンライン診療には、システム利用料280円(税込)が利用都度かかります。会員登録料は無料です。 


獣医師に相談する


犬の歯磨きは歯周病予防のために歯磨きをしよう  


歯周病予防のために、犬にも歯磨きが必要です。しかし、歯ブラシを嫌がる子や、遊んでしまう子も少なくありません。 
 
歯磨きを上手に行うためには、本記事の歯磨きのやり方やコツを参考にしたり、犬用歯磨きグッズを使用したりして、愛犬の歯の健康を維持してあげましょう。 



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