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老犬がご飯を食べないときの対処法とは?原因と注意点についても解説

老犬になると運動量が減り「ご飯を食べずに寝てばかりいて心配」「水は飲むけどご飯は食べない」などと、愛犬の様子を心配する飼い主さんも多いでしょう。

本記事では、老犬がご飯を食べないときの原因や対処法について紹介します。また、老犬のご飯の食べさせ方や注意点についても解説しているので、ぜひ食事の仕方も見直して、愛犬に元気で長生きしてもらいましょう。 


目次[非表示]

  1. 1.老犬がご飯を食べない原因とは? 
  2. 2.老犬がご飯を食べないときの対処法
    1. 2.1.1.ご飯をやわらかいフードに切り替える
    2. 2.2.2.ご飯にトッピングをする
    3. 2.3.3.手作りご飯にチャレンジする 
    4. 2.4.4.温めて香りを強くする
    5. 2.5.5.好きなおやつを与える
    6. 2.6.6.食事の補助をしてあげる
    7. 2.7.7.食事台の高さを調節する
    8. 2.8.8.適度な運動をする 
    9. 2.9.9.改善しない・水も飲まない場合は獣医師に相談する 
  3. 3.老犬のご飯の食べさせ方と注意点
    1. 3.1.1.ドッグフードは徐々に切り替える
    2. 3.2.2.シニアステージによって回数や量を見直す
    3. 3.3.3.食べやすいものを選ぶ
    4. 3.4.4.肥満に注意する
  4. 4.シニア犬に関する疑問を解消【Q&A】
    1. 4.1.Q.老犬が突然ご飯を食べなくなる原因は?
    2. 4.2.Q.老犬の余命が近いときの症状は? 
  5. 5.老犬がご飯を食べないときはプロにオンライン相談をしよう
  6. 6.老犬がご飯を食べないときは対処法を試してみよう

老犬がご飯を食べない原因とは? 

出典:PIXTA 

老犬は老化による身体能力の低下によって、ご飯を食べない場合があります。具体的には、以下のような原因があります。 
 
・味覚・嗅覚・視覚機能の低下 
・基礎代謝の低下 
・飲み込む力・噛む力の低下 
・歯周病・歯が少ないなどが要因の口腔トラブル 
・消化機能の低下 
・病気による食欲不振 
・環境の変化の影響 
・首や足腰などの筋力の低下 
 
犬も人間と同じように、老化するにつれて食欲低下が起こりやすくなります。愛犬にご飯を食べてもらうためには、愛犬の様子を観察し、原因を特定してあげるのがポイント。 
 
また、身体能力の低下によって、食べ物の好みが変わり、わがままで食べないケースもあります。おやつは食べるけれどご飯は食べないといったケースは、わがままである可能性があるでしょう。 


 
自分で判断するのが難しい場合は、老化による食欲不振なのか、病気なのか、わがままなのかなど、獣医師に相談してみるのがおすすめです。 



老犬がご飯を食べないときの対処法


出典:PIXTA 

ここからは、老犬がご飯を食べないときの対処法を紹介します。 
 
1.ご飯をやわらかいフードに切り替える  
2.ご飯にトッピングをする  
3.手作りご飯にチャレンジする  
4.温めて香りを強くする  
5.好きなおやつを与える  
6.食事の補助をしてあげる  
7.食事台の高さを調節する  
8.適度な運動をする  
9.改善しない・水も飲まない場合は獣医師に相談する  
 
まずは、自分でできる方法を試し、愛犬が食べる方法を見つけましょう。 


1.ご飯をやわらかいフードに切り替える

老犬がご飯を食べないときは、やわらかいフードに切り替えるのがおすすめ。老犬は飲み込む力や噛む力だけでなく、消化器官の機能も低下するため、なるべく食べやすく消化のいいものを与えてあげましょう。 

 
半生タイプやウェットフードに切り替えたり、出し汁やチキンスープなどでドライフードをふやかしたりする方法があります。ウェットフードやふやかしたフードなどは、一緒に水分も取れるため、脱水予防にも役立ちます。 



2.ご飯にトッピングをする

老犬がご飯を食べないときは、ご飯にトッピングをしてみましょう。かつおぶしやチーズ、茹でたささみやジャーキーなどをトッピングすれば、香りも強くなり、食欲アップに繋がる可能性があります。 

 
ただし、トッピングする際は、食事量を調節してあげるのもポイント。トッピングの量にもよりますが、トッピングは全体の2割程度、フードはいつもの8割程度に調整するとよいでしょう。
 



3.手作りご飯にチャレンジする 

老犬がご飯を食べないときは、手作りご飯にチャレンジするのもおすすめ。手作りご飯は、入れる食材を決められるため、年齢や体質を考慮した食事を与えられたり、愛犬が喜ぶようなご飯を作れたりするメリットがあります。 

 
また、一般のドッグフードは水分量が少ないですが、手作りご飯は水分を多めに調整できるのも魅力。水も飲まないという状況の場合は、愛犬の好きな食材を取り入れた手作りご飯で栄養補給&水分補給をしてあげましょう。 

4.温めて香りを強くする

老犬がご飯を食べないときに手軽にできる対処法は、ドッグフードを温めて香りを強くすることです。嗅覚や味覚の低下によって食欲不振気味な場合、香りが強くなることで食欲が回復する可能性があります。 

 
電子レンジや湯煎、フライパンで炒るのもおすすめです。温めたドッグフードは、人肌程度に冷ましてから与えましょう。 



5.好きなおやつを与える

ご飯を食べない老犬には、好きなおやつを与えるのも対処法の1つ。大好きなものを与えることで、食べるスイッチが入る可能性があります。 

 
ただし、うまく消化できず下痢や嘔吐してしまう可能性もあるため、できるだけやわらかく、消化によいものを与えましょう。老犬は甘みを感じやすい傾向にあるため、さつまいもやバナナなどの甘いおやつを与えると効果的です。 



6.食事の補助をしてあげる

老犬がご飯を食べないときは、飼い主さんが食事の補助をしてあげましょう。老犬は首や足腰などの筋力が低下しているため、食べる姿勢が苦痛となっている可能性があります。 

 
ふらつく子には、飼い主さんが体を支えてあげたり、抱っこして一口ずつあげたりして補助してあげましょう。
 



7.食事台の高さを調節する

老犬がご飯を食べないときは、食事台の高さを変えてみるのもおすすめ。食器の位置が合っていないと首や足腰が痛かったり、飲み込みにくかったり、ご飯をすくいにくかったりしているケースがあります。  

 
まずは、愛犬がご飯を食べている様子を観察し、首の上げ下げが辛そうではないか、こぼしたり、むせたりしていないかなどをチェックしましょう。
 



8.適度な運動をする 

老犬がご飯を食べないときは、適度な運動をすることで食欲が改善する可能性があります。筋力低下や運動不足によるストレスが原因で、ご飯を食べないケースがあるためです。 

 
動ける子であれば、軽い散歩や遊びの時間を作ってあげましょう。寝たきりの子は、スキンシップを取りながら手足、わきの下、肩甲骨、腰回りなど、筋肉が固まらないように優しく動かしてあげるのがおすすめ。気分が落ち着き、体を動かすことで食欲が湧くかもしれません。 



9.改善しない・水も飲まない場合は獣医師に相談する 

上記で紹介した対処法を試しても改善しない、水も飲まないという場合には、早めに獣医師に相談しましょう。

ご飯も食べない、水も飲まない場合は、脱水症状を起こす可能性もあるため、早めに動物病院を受診してください。 




老犬のご飯の食べさせ方と注意点

出典:PIXTA 

ここからは、老犬のご飯の食べさせ方と注意点について紹介します。

1.ドッグフードは徐々に切り替える

ドッグフードは、徐々に切り替えるのがポイント。急にご飯を切り替えてしまうと、警戒してご飯を食べない場合があります。 
 
さらに、新しいドッグフードは消化器官がすぐ適応できず、軟便や下痢になったり、嘔吐してしまうケースもあるので注意が必要です。愛犬の様子を伺いながら、徐々に切り替えてあげましょう。 


2.シニアステージによって回数や量を見直す

老犬にご飯を与える際は、シニアステージによって回数や量を見直しましょう。シニアステージは大きく分けて3期あり、ステージ別に回数や量を調節する必要があります。 

 
以下の表を参考に、愛犬のペースに合わせてご飯を与えてあげましょう。 

ステージ
ステージの目安
ご飯の回数

ご飯の量

シニア1期

被毛や鼻の色が薄くなり、代謝が落ち始める 

3回

シニア期の適正量を3回に分けて与える

シニア2期

目の白濁や白毛が増え始め、介護や手助けが徐々に必要になる

3回

シニア期の適正量を残す場合は、1回量を減らして回数を増やす 

シニア3期

体の筋力が衰え、寝てばかりいる状態、常に手助けや介護が必要

3~5回

食べられる分を複数回に分けて少量ずつ与える


3.食べやすいものを選ぶ

シニア期のドッグフードは、食べやすいものを選んであげるのも重要なポイント。老犬は、歯周病や歯が抜けていることによって、口の中が痛かったり食べにくかったりしてご飯が食べられないケースもあります。 

 
粒が小さいものや、半生やウェットフードなどのやわらかいご飯を選んであげましょう。 



4.肥満に注意する

7歳以降のシニア期になると、基礎代謝が低下したり、運動量が減ったりするため、今までの食事量だと肥満になりやすくなります。
肥満は関節疾患や心臓病など、さまざまな病気の引き金となる場合があるため注意が必要です。 

 
愛犬に長く元気でいてもらうためにも、適度な運動や食事量の調節をし、適正体重を維持できるように気を付けましょう。 




シニア犬に関する疑問を解消【Q&A】

出典:PIXTA 

ここからは、シニア犬に関するよくある質問と回答を紹介します。


Q.老犬が突然ご飯を食べなくなる原因は?

老犬が突然ご飯を食べなくなるのは、以下の原因が考えられます。 

 
・体調不良による食欲低下 
・味覚、嗅覚、消化器官などの機能低下により、食の好みが変わった 
・口内トラブルで食べられない 
 
老犬の食欲低下は、さまざまな原因が考えられるため、飼い主自身の判断では心配なケースも多いでしょう。突然ご飯を食べなくなった場合は、病気の可能性も視野に入れて獣医師に相談するのがおすすめです。 



Q.老犬の余命が近いときの症状は? 

老犬は余命が近いと、以下のような症状が現れる場合があります。 

 
・ご飯を食べず、水を飲まない 
・寝てばかりいる 
・嘔吐や下痢を起こしやすくなる 
・呼吸が不規則になる 
・痙攣する 
 
このような症状がでたら、早急に獣医師に診てもらいましょう。 
 
Q.ご飯を食べない老犬の食欲を促すおすすめの食べ物は?  
ご飯を食べない老犬の食欲を促すおすすめの食べ物は、チーズやかつおぶし、ジャーキーなどです。香りが強い食べ物を食べると、老犬の食欲が回復する可能性があります。 
 
また、老犬は味覚が落ちても甘みは感じやすい傾向にあるため、さつまいもやバナナなどの甘みがあるものを与えるのもよいでしょう。 




老犬がご飯を食べないときはプロにオンライン相談をしよう

SAISONのペットオンライン診療は、獣医師にオンライン相談できるサービス。愛犬の食事のお悩み相談にも対応しており「動物行動学」の観点から、なぜそのような行動をとるのか要因を分析して、改善に取り組む診療方法を提案します。 
 
【以下のようなお悩みに対応】 
・ドッグフードを食べない 
・おやつは食べるけどご飯は食べない 
・ご飯を食べても嘔吐や下痢をしてしまう 
・漢方や療法食について知りたい 
・老犬の食事の栄養バランスが気になる 


まずは、愛犬がどのような状態なのかしっかりカウンセリングを行い、プランを一緒に検討できるのもポイント。動物病院へ通院する必要がないので、愛犬にストレスもかけずに診察を受けることが可能です。 
 ※オンライン診療には、システム利用料280円(税込)が利用都度かかります。会員登録料は無料です。 


獣医師に相談してみる



老犬がご飯を食べないときは対処法を試してみよう

出典:PIXTA 

老犬がご飯を食べない原因は、味覚・嗅覚・視覚機能、基礎代謝の低下など身体能力の低下やわがままによって食べない場合があります。老化以外にも病気が引き金になっている可能性もあるため、愛犬の様子を観察してあげることが大切です。 
 
老化が要因でご飯を食べない場合は、やわらかいドッグフードに切り替えたり、手作りご飯にチャレンジしたり、本記事で紹介した対処法を試してみるのがおすすめ。身体能力の低下が要因の食欲不振であれば原因に対処してあげることで、ご飯を食べてくれるようになるでしょう。 
 
対処法を試しても改善しない場合や、ほかに気になる症状がある場合には早めに獣医師に相談することも大切です。 


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